近年、健康や美容がブームです。皆様のなかにも、昼休みにランキングをしてみたり、筋力トレーニングをしてみたりしている人もいるのではないでしょうか?
さらに、高齢者にも筋力トレーニングが有効という研究発表が聞かれるようになり、高齢者のデイサービスでもマシントレーニングを含めた筋力トレーニングが行われるようになってきています。
とはいえ、スポーツクラブに通ったり、自己流で筋トレをしているのに、なかなか効果があらわれないという方、多くないですか?
特定の動作をよくするには、どこの筋肉を鍛えれば効率がいいのか、ご存知ですか?
ハードなトレーニングを続けた結果、関節を痛めたりしていませんか?
そういった悩みを抱えるスポーツ愛好者、トレーニング・プログラムを作るスポーツインストラクター、そしてリハビリテーション・プログラムを作る理学療法士のために、本書は健康や美容そのものではなく 「人体の動きのメカニズム」 に焦点をあて解説した一冊です。
なんだか小難しそうですが、実際には見開きごとに右ページで解説、左ページにイラストという構成なので、専門家でなくても問題なく読めます。
例えば、本書によると、筋肉には赤筋と白筋、その中間の3種類があるそうです。これらの筋繊維はそれぞれ性質が異なります。
赤筋は、タイプⅠ繊維や遅筋ともよばれミオグロビンという酸素を多く運搬するタンパク質が多く含まれます。そのため、長く働くことができますが、細い繊維なので、瞬発力を発揮するにはやや不利。
白筋は、タイプⅡ繊維や速筋ともよばれ、ミオグロビンが少ないため非常に疲れやすいのが欠点ですが、太い繊維なので瞬発力のような力を発揮する場合には重要です。
これらの筋肉はそれぞれ独立した筋肉ではなく、一つの筋肉の中にある一定の割合で配合されています。この配合については、いろいろと研究されていて現在では、遺伝レベルで行われている可能性が強いといわれ、容易にかえることは難しいとされています。
ということは、トレーニングで簡単に赤筋を増やしたり、白筋をいきなり増やしたりすることは難しいようです。 トレーニングが面倒になると、ポパイのホウレンソウのような「簡単に筋力をアップする方法」を求めてしまうのですが、そう簡単にはいきませんね。残念。
さらに後半では、立ち姿勢のタイプによる特徴、片足立ちでバランスをとる仕組み、前十時靱帯を痛めているときの歩き方の特徴、足底腱膜に痛みがあるときの歩き方の特徴など、リハビリテーションに役立つ運動学的な情報も解説していますので、理学療法士や介護士さんにオススメの内容となっています。