当社は営団地下鉄の乃木坂駅のすぐそばにありますので、昼休みともなりますと、当然、この周辺をうろつくことになります。そこで、「乃木坂あたり」と題して、この付近で目にする(あるいは口にする?)諸事万端を思いつくままに紹介していきたいと思います。
健康やダイエットは変わらぬ人気のテーマで、当社でも関連する書籍を発行しておりますが、体重増加とともに体力減少で、アンチエイジングが気になるお年頃の当方としても、昼休みは極力歩きまわることを心がけています。
しかし、同じところを回ってくるだけでは面白くありませんので、いくつかのテーマを決めて散策しています。たとえば、「周辺ラーメン店の食べ歩きで完全制覇を狙う」「地図で確認できる神社仏閣はすべて回る」「有名人のお墓を探してお参りにいく(プチ墓マイラー入門)」「各国大使館を回ってちょっとした海外視察気分を堪能する」「徒歩1時間で往復できる駅はどこまでかを体力測定も兼ねて踏査する」などなど。各テーマの報告はいずれさせていただくとして、通年で変わらないのが「季節感のあるもの楽しむ散策」です。
乃木坂というと、六本木、麻布、赤坂、表参道に接する繁華街、ビル街というイメージかもしれませんが、青山霊園の桜や神宮外苑の銀杏並木など、自然を楽しむ観光スポットも少なくありません。
実際、銀杏の色づく季節ともなると、神宮外苑には観光バスが何台もやってきて、大勢の人で賑わっています。桜が満開となるころには宴会を催すグループで普段は静かな青山霊園も賑わいをみせます(墓地ですので、本当は宴会などは禁止されています。念のため)。

▲イチョウ並木が黄金色に染まるころ、神宮外苑では毎年、「イチョウ祭り」が開催され、多くの人出で賑わう。

▲青山霊園の桜の向こうにミッドタウンが見える。
会社からほど近いこともあり、青山霊園にはちょくちょく足を運びますが、ここには桜以外にも季節感を感じさせてくれるものをいろいろと見つけることができます。
年が明けて、まず真っ先に訪ねるのは斎藤茂吉のお墓です。この歌人の墓石の脇に立つ小さな梅の木は、おそらくこの周辺でも最も早く開花するものではないかと思います。今年も1月早々には歌集『赤光』を彷彿とさせる数輪の花が鮮やかな紅彩を放っていました。
青山霊園では、この梅を開花の合図として、ソメイヨシノが満開となる4月上旬まで、さまざまな木々の花を楽しむことができます。また、暖かくなるにつれ、樹上だけではなく、足元にも小さな花々が咲き始めます。ときには携帯電話を取り出してちょっと写真に収めたりして楽しんでいます。

▲ソメイヨシノとほぼ同時期に咲く紫木蓮。向こうに見えているのは六本木ヒルズ。青山霊園では春になるとさまざまな樹木の花を楽しむことができる。

▲墓石のそばで咲いていた花。撮影当時は花の名前がわからなったが、「街でよく見かける 雑草や野草がよーくわかる本」で調べてみると216ページ掲載のハナニラの花と判明。
この霊園には別の楽しみもあります。1つは野鳥です。種類は決して多くはありませんが、スズメやシジュウカラ、ハクセキレイ、ムクドリ(カラスも)はよく見られますし、木々が葉を落とした晩秋から冬にかけてはヒヨドリがひときわ大きな声を響かせているのを楽しむことができます。

▲桜が満開になると、小枝にさかさにぶらさがって蜜を吸うヒヨドリも。桜を心待ちにするのは人間だけではないらしい。
また、周辺のビル街とは異なり、そばに高い建物がない広い墓地ですので、都会にあるとは思えないほどの大きな空の風景も見所です。秋が深まって空の青が濃さを増していくにつれ、雲が高まっていく。まさにそんな風景を見ることができます。

▲青山霊園からみたミッドタウンと六本木ヒルズの背景に広がる空の風景。
夕暮れ時もきれいですが、見とれていると園内には街灯がほとんどないので真っ暗になり、怖い思いをします。晩秋ともなれば、あっという間に暮れてしまい、懐中電灯がないと、歩くのもおぼつかなくなりますのでご注意を。

▲すでに周囲が闇に包まれ始めた青山霊園の風景。
(すみません。「四季」というタイトルでしたが、夏はなしです。夏になると日陰も少なく、墓石の発する輻射熱もはんぱじゃないですから、とても散策どころではありません)。